遠征的自由帳

ライブ、舞台(主にミュージカル)の記録やら旅行記やら タイトルは造語

ケミログ2021年10月8日 [This is Chemistry] 立川公演

 2024年で26歳になる私はCHEMISTRY(以下、ケミ)の全盛期を知らない。とはいえデビュー時に生まれてはいるためどこかしらで見たり聞いたりはしているはずだが、幼少期の私はというと、姉の影響でミスチルを聴くか周りに流されてジャニーズ(嵐、KAT-TUNなど)を聴くかということしかしていなかったため、次に挙げる定番の5曲のみしか知らなかった。

PIECES OF A DREAM

Point of No Return

You Go Your Way

・君をさがしてた

My Gift to You

 なぜこんなに英語のタイトルばかりなのか。とはいえ、タイトルを知らなくてもどれもサビを聞けばわかるレベルの知名度である。私もここだけは知っていた。

 ケミを好きになった経緯はというと、2021年9月に日生劇場で上演のミュージカル『ジャックザリッパー』をミュージカル界の推しである田代万里生の影響で観に行こうとしていたところ、八月に公開された制作発表の動画で好きな顔面を発見してしまった。タイトルロールであるジャック役の堂珍嘉邦である。年上の顔面が可愛い男がこよなく好きだというのは万里生さんが好きだという点でバレバレではあるが、その流れでまた違った萌えの顔面を見つけてしまったのだ。ちなみに万里生さんと堂珍さんはこの後、ミュージカル『アナスタシア』でグレブ役のトリプルキャスト(もう1人は海宝直人さん)をやり、しかも『スリルミー』とも被っており、チケ取りを大いに悩ませた。あの時はほぼ池袋と渋谷に住んでた。

 ケミストリーという名前もぼんやりとは知っていたが、この人がメンバーだったのかというのも制作発表の時に知った。確かもう何人かメンバーがいたはずだと(何人か、と言っている時点で二人組であることも知らなかった)検索をしたところ、全くタイプの違う男、川畑要が出てきたのだ。可愛い系とかっこいい系というタイプの違う男二人が並んでいる。こんなの好きに決まっている。逆に、川畑要という相方がいなかったら、堂珍嘉邦のことはどれだけ顔が好きでも追っていなかった。これは断言できる。気がついたら流れるようにその年の10月にある立川でのケミのライブのチケットを取っていた

 余談だが、私は不思議なことに全ての二人組のアニバーサリーイヤーにハマっている。タッキー&翼は2011年の10周年の時、WaTは2015年の10周年の時(メジャーデビューから数えて)、そしてケミが2021年の20周年の時だ。そのためどのライブに行っても、古くからのファンである、いわゆる古参であろう人たちが長い歴史を噛み締めている姿を多く観測することになる。

 立川からスタートしたライブ[This is Chemistry]は、ハマりたてであったためぼちぼちしか行っていないが、それ以降のライブはソロも含めほぼ全通している。ほぼ、というのは後述。初めて生のケミを目にした日のライブから、順を追って振り返っていくことにする。ライブの内容というよりもライブに行くまでの話と余談の方が長い。

 なお、ケミログを書き始めたのが2024年1月5日であり、その月からの情報は当日か翌日には書いている。過去の出来事に関しても、リアルタイムにメモを残す習性があるためそのメモを参考に書いている。マジで情報が少ないライブの時はメモを残すのも億劫なくらい疲れている時のため、疲れていたんだなと思ってもらえると助かる。ほんまごめん。今年の目標はどれだけ疲れていてもメモは残す、です。

 そしていつかこのケミログを同人誌として紙にしたいと思っている。

 

 ケミにハマりたての頃と現在との自分について、少しだけ補足をしておく。2021年から2023年神奈川県の山の上にある大学の大学院でミュージカルの研究をしていた。そのため授業にも出席しなくちゃならなかったし、発表も課題も多く、移動中にひたすらレポートや論文を書いていた。大学の時はあんなにも余裕を持って課題を終わらせていたはずなのに、大学院に入ってから追い詰められないとやれない身体になってしまったのはなぜなのか。まあ家のベッドの上と移動の電車や飛行機の中なら後者の方が捗るのは事実だし無事卒業もできたのでよかったのだが。

 ちなみに2021年はまだコロナの時期であったため、たまにリモート授業があり、空港のスタバからリモート授業を受けていたこともあった。あの時の小説家の先生へ。周りがざわざわしていたのはスタバのうるささです。

 

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◯2021年10月8日 東京 TACHIKAWA STAGE GARDEN 

[This is Chemistry]

 ケミが揃った姿を初めて見た記念すべき日である。

 この会場がそこそこよろしくない評価を受けている事実を知らないまま行ったのは、私がミュージカル『テニスの王子様』(以下『テニミュ』)と『ハイキュー』に通っていた時に足を踏み入れたことがなかったからだ。今はどうやら『テニミュ』でも使われているそうですが。その評価を知ってたらもっとぎゃあぎゃあ言っていたはずだが、段差がないという情報のみで見に行くことになった。まあ見ずらかった。体育館やないか。いや体育館というか倉庫? 今冷静に考えたら悪口が結構出てくるが、見やすさどうこうよりも新規ハイだったため一階後方という僻地であっても十分に盛り上がることができた。

 恐ろしいことにこの時のセトリの中で知らなかった曲が1曲だけで、予習しまくっていた自分を褒めてやりたくなった。ほぼ全曲をApple Musicでひたすら聞いて予習していたからである。唯一知らなかったのが「遠影」で、理由が著作権か何かのアレで配信されていなかったからだ。ライブ後に速攻でCDを買い聞いたが、無事好きな曲トップスリーにランクイン。ちなみに1位は「It Takes Two」2位は「YOUR NAME NEVER GONE」である。

 堂珍さんのことはミュージカルで観ていたため、また可愛い顔面が見られるの嬉しいなくらいにしか思ってなかったが、要さん(こちらだけ名前呼びなのは癖なので特に意味はない)を生で見るのにとにかく緊張をしていた。好きになったことのないタイプの人間だったからである。ヤンキーやんちゃな人を推しにしたことがない。唯一彼を観たことがあったのが、向井理主演のドラマ『ハングリー』であり、鍛えられた腕に彫られているタトゥー丸出しのいかつくて怖いお兄ちゃん、という印象しかなく、今後生きていく中で絶対好きにならなさそうな人間だなあと子どもながらに思っていた。

 だが生で見た瞬間そんな緊張はふっとんだ。2人並んでいるのである。ふたり、しかも片方は雰囲気ほわほわ、もう片方は雰囲気おらおらである。体格も細いのと鍛えているの、声も高いのと低いの。最高である。真逆の2人組万歳。二人組厨の血が騒ぎまくる。沸騰祭りである。これはもう一生ついていく。

 そういえば後ろの席の男女4人組のうち1人が開演前に「あたし声がでかい人が好きだからさー川畑さんが好きなんだよねー!」とどデカい声で叫んでおり、1人だったにも関わらず爆笑してしまった。今だにすべらない話として会う人会う人に話している。

 ライブの全体的な感想はというと、いい意味でめちゃうまいカラオケを聴いてる余裕さがあった。要さんがが想像してた100倍の声量と迫力だったし、堂珍さんに関しては、砂糖のような、ベタベタに甘い声で溶けそうだった。場を支配するでも包み込むでもなく、ただただゆっくり溶けていきそうなものを見せられている不思議な感じ。

 歌声について堂珍さんについての記述が多いのは、ミュージカルの声と全く違っていたからである。とにかくびびっていた。これは何があったかというと、ミュージカル『ジャックザリッパー』のジャック役は低音の歌が多かったのだ。ジャック役をやるにあたって、堂珍さんは演出家の白井晃さんに一声目で堂珍嘉邦とバレないようにしよう、といったことを言われたとインタビューで語っており、その通り彼の持ち味である高音を封印し舞台に立っていた。公演期間中だったため多少なりともその低音での歌い方が残っているかと思いきや、自分のメモを引用すると「砂糖みたいなベタベタに甘い声」で歌っていた。歌い分けの天才である。

 さらに歌だけでなく、MCがありえないほどおもしろかった。ここから私の「歌が上手いのはわかったからMCを収集するために全国に行く」という目標が生まれてしまったのだが。

 こうして「ケミストリー、一生追うぞー!」という決心を胸に私は会場を後にしたのだった。

 ちなみに立川でのライブの翌々日、『ジャックザリッパー』の大阪での千秋楽公演があり、終わってすぐ立川駅までガンダし乗りたかった電車に飛び乗り成田空港へ向かい、第3ターミナルで夜を越した。あまりに慌ただしかったがこの後のほうがより過酷になっていくため大変だったなーという思いはすぐに薄れることになったのだが。

幸せのパンケーキ

 これは『ジャックザリッパー』大阪公演前に大阪の堺駅で食べた幸せのパンケーキ。フルーツもりもりでかわいいね ここはロールケーキもふわっふわで美味しい

 

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