遠征的自由帳

ライブ、舞台(主にミュージカル)の記録やら旅行記やら タイトルは造語

ミュージカル『PAUL』2020年韓国版

アンニョン~ 2/8の深夜から韓国きてます!

 

思い返すと濃い数日間でした。2/6に青山で『bare』を観て号泣したかと思えば2/7には銀座で『モーツァルト-オレは誰だ!!-』をみて温度差で風邪を引きそうになりながらもなんとか飛行機乗って大韓民国に入国できました。オレは誰だに関してはSFの類が範囲外すぎて言うことがない(というか何を言ってもラストに繋がってしまう)ため気が向いたらふらっと書きます。ネタバレにならない程度の感想をいうと東山さんが宇宙一美しかった

 

さてタイトルにも入ってる通り2/9に大学路で『PAUL』を観てきました。あんなにスリルミーについての話をしていたのなら今回の滞在期間中もスリミを詰めに詰めてるのでは…と思った方へ。最初はそうでした。ウソクたやまじでごめんな 今回観劇予定の4本中3本がPAULになりました。推しという存在は全てを狂わせる

 

観る前はまあ普通に怖かったです。まず日本未上陸だからストーリーが短いあらすじしかわからない。そしてキャラ推しなのか俳優推しなのか問題。2.5界隈ではよく議論されてますね。現在の推しであるキム・ヒョンジンは私の好きなミュージカルキャラベスト3のひとり、ネイサン・レオポルドを演じているから好きなだけでは…というようなあれです。そんな悩みが観劇前に出てきたのですが「まあどうしても行きたくなくなったらキャンセルしてスリミの当券買えばいいし…」と完全に韓国ミュージカルのチケットの取りやすさ及び手放しやすさに身を委ねてPAULのチケットを確保しました。これが前の渡韓の帰る前日ばかでかいラブなホテルのベッドの上で寝そべりながらやってたことですね

そして話は2/9に戻ります

 

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全員ダブルキャストですが2/9はマチネもソワレもキャストは全員同じでした。

幸いにも検索していたら1つだけPAULのラストに言及してくださっているブログを発見し、物語の一連の流れは知ることができました。ブログを書いてくださったゆりっぺ様本当にありがとうございます助かりました…ブログ早いところ重文にしたほうがいいと思います。

 ただラストや設定がわかってもどこが決定的なセリフなのかについてはわからなかったので絶賛消化不良中です。それでも推しの演技の細かさや表現力の豊かさは存分に伝わってきました。好きが増したのでこれからもヒョンジンの出てる舞台は観られるものは全部観たいです。以下感想ですが内容はあやふやなので雰囲気を味わうか…という軽い気持ちで読んでください。観たことのある有識者は違うところがあればこっそり教えてください。すぐ訂正します。

主人公のポールは母からの虐待の影響で多重人格者。苦手なことは触れられること、大きい音、女性の笑い声で、そのうちのどれかが起きるとひどく取り乱す。自分の中にある人格であるルーシー、ニコライ、ギヨームはどれだけ大声を出しても自分の頭を撫でても大丈夫みたいです。その証拠に、謎の訪問者である大量のフォーチューンクッキーを持った女性ワトソンが家に来たときも落ち着かせようと3人が代わる代わるポールの手を握ったり頭をよしよししたりしてました。あまり適切な表現ではないですが3人に宥められてるポールめっちゃかわいい(小声) そんな大量のトラウマ持ちのポールが心が乱されてどうしようもなくなってしまった時、ルーシーが歌って心を落ち着かせて眠らせるシーンがとてもほんわかしました。歌っているうちにお人形さんみたいに首をこてんっと倒し夢の世界に入るポール…。あとはルーシーと一緒に家の屋上へ行き2人で「きらめく星を探して」(原題は반짝이는별을찾아)を歌うシーンが好きで心に残ってます。星を指さしてにこにこしている推し尊い

全体的に明るく見えるが実はだいぶ暗いみたいな雰囲気を纏っている舞台という印象。ポールが虐待されていた時のことを思い出してソファーの上で丸まったり降りてソファーの影に隠れて怯えたりするシーンとか普通に心痛む…。短くてもインパクトの強いシーンって頭に残るじゃないですか フランケンシュタインの2幕の闘技場のシーンとか。私は闘技場のシーンが怖すぎて日本初演の時2幕の間で3回くらい退席しようと試みました。懐かしいですね。今年も退席しないように頑張ります。話が逸れました。そう考えるとワトソンとのシーンは劇中の中では比較的明るめだったかも。だけどワトソン自体が何者かわからなかったので私は最後まで彼女が出てるシーンは全部怖かったです。もっと深くいろんなことを知りたいので誰でもいいから日本版やってほしい。それか台本か歌詞カードをください。必死に自力で訳すので 

ヒョンジンのポールはとにかく表情が豊かで、特に困った時の表情があまりにもクーン…ってしてるわんちゃんでした。どうしても表情豊かだったり演技が細かい俳優は動物に例えてしまう ちょこまかした動きとかほんとうさぎそっくり(盲目おたくの妄言) あとは「きらめく星を探して」でルーシーに被せて歌うAh〜の高音があまりにも綺麗でした。全体的に高めの声の方なのでどんどん高音を活かせる歌を聞かせてほしい。ポール、ルーシー、ギヨームはラストで事実がわかりある決断をした後*1にそれはもうめちゃくちゃ泣くんですが(ちなみにニコライはみんなのよしよし係)、夜公演ではポールが一度泣き止んだのにシーンが変わった後も再び泣けてきたのか涙声になってしまい、舞台上でべしょべしょに泣く俳優を好きになりがちな私はまたヒョンジンの好きポイントが増えてしまった…と頭を抱えました。好きしかない

 

PAULは今回の滞在中にもう一度観るのでまた何か気づいたことがあれば書きます。内容がわからないミュージカルは観るまでに怖さがありますが幕が開いてしまえば何を楽しむかはこちらの自由なので、これからも恐れずにばかすか韓国で日本未上陸舞台を観たいと思います。みなさまもこの先知らない作品にたくさん出会えますように

*1:ラストについてはゆりっぺ様のブログを参照